高校英語の文法問題例と解説3
高校で学習する英文法の 3回目です。 今回は助動詞と関係代名詞について解説をします。
助動詞に関する問題例
助動詞の中でも最も使われる、can(could)と will(would)についてその使い分け方を見てゆきましょう。
could・wouldはそれぞれ can・willの過去形ですが、特異的な使われ方をすることがあるので少し使うのが難しい印象があるかも知れません。
しかし特徴的な数パターンを定型化して覚えてしまえば、それほど迷うことはなくなります。
<問題>
次の英語を、日本語に訳しなさい。
I could give her nothing, but love her.
<解答例>
私は(彼女に何も与えてあげられず、)ただ彼女を愛するしかなかった。
<解説>
「can do nothing but~/ (何もできずに)ただ~するしかない」と言う慣用表現です。 そのほかに助動詞を使う慣用表現としては、以下のようなものが挙げられます。
can’t~ too/ いくら~してもし過ぎということはない: 例】 You can’t study too much./ (あなたは)いくら勉強してもし過ぎということはない。
would like to~/ ~したい: “want to~”の丁寧な表現です。
would rather ~(than …)/ (…するよりも)むしろ~したい: 例】 I would rather play the game than going outside./ 外へ出てゆくよりもむしろ、そのゲームで遊びたい。
上記以外の can・willの用法の主なものを以下に挙げておきましょう。
can:
~できる(能力): 例】 I can do it./ 私はそれをできる。
~あり得る(可能性): 例】 Accidents can happen in everywhere./ 事故はどこでも起こり得る。
(許可を表す):例】 Can I go in?/ 入ってもいいですか?
(お願いをする): 例】 Can (Could) you do me a favor?/ お願いを聞いてもらえますか?(couldの方がより丁寧な表現です)
will:
(これから)~する(意思を表す): 例】 I will be a pilot./ 私はパイロットになる。
(習慣や修正): 例】 My uncle would often go fishing./ 叔父は良く釣りに出かけたものでした。 (often/ よく~する)が付くと、この用法のことが多いです)
(お願いをする): 例】 Will (Would) you marry me?/ 私と結婚をしてくれませんか?(お決まりのプロポーズの言葉ですが、ここで canや couldを使うことはないです。「結婚する能力がありますか?」のように聞こえてしまうことを左折ためでしょう。)
関係代名詞に関する問題例
関係代名詞は it・he・theyなどの代名詞の前に接続詞が付いたような働きをします。 2つの文章を、関係代名詞でつないでスッキリとまとめる効果があります。 関係代名詞以降は先行詞の後に付いて、先行詞を説明します。 関係代名詞は先行詞が人かそれ以外かによって、以下のような種類があります。
who(主格)・whom(目的格):人が先行詞の場合に使います。
which(主格・目的格):人以外のものが先行詞の場合に使います。
that(主格・目的格)・whose(所有格):人にも人以外のものにも使います。
<問題>
次の日本語を、英語に訳しなさい。
私が勤めている会社は、あのビルにあります。
<解答例>
The company that (in which) I work is in that building.
<解説>
まず関係代名詞で繋げる前の、2つの文章を考えてみます。
① The company is in that building./ その会社はあのビルにあります。
② I worked in the company./ 私はその会社で働いています。
“the company”は同じものなので、②の文章のものを関係代名詞に置き換えて、
→② which (that) I worked inとなりますが、文末に前置詞“in”などが来た場合は whichの前に移動します。 その結果、解答例のような 1つの文章になります。 なお“that”の前には“in”が付きません。
まとめ
これまで 3回にわたり、高校で学ぶ英文法の基礎について見てきました。 いくつかの代表的な用法に絞って解説したのですべてを網羅してはいませんが、高い頻度で使われるものを選んだのでぜひマスターして実践してみてください。