高校英語の文法問題例と解説2

高校で学習する英文法の 2回目です。
今回は時制の問題と、時制に関連して使われることの多い前置詞を取り上げて解説します。

時制に関する問題例

時制には多くの種類があり混乱しがちですが、以下のように体系的に覚えておくと整理しやすくなります。
基本時制: 現在形、過去形、未来形
進行形: 現在進行形、過去進行形、未来進行形
完了形: 現在完了形、過去完了形、未来完了形

なお、進行形と完了形が合体した、現在完了進行形、過去完了進行形、未来完了進行形もあります。

<問題>
次の日本語を、英語に訳しなさい。

私はこのレポートを 今月末までに終わらせます。

<解答例>
I will have completed this report by the end of this month.

<解説>
未来完了形を使う問題です。
現在完了形は、「have(has)+動詞の過去分詞形」で「~している(継続)」「~したことがある(経験)」「~し終わったところ(完了)」などの意味になります。 問題の例を現在完了形で言い換えると、「I have already completed this report./ 私は(現在までに)このレポートを完成させた(完了)」 となります。

過去完了形は、「had+過去分詞」で、過去のある時点までの出来事(継続・経験・完了)を表します。 問題の例を過去完了形にすると、「I had completed this report yesterday./ 私はこのレポートを昨日までに完成させた。」 となります。

なお問題の例では「今月末までに」となっているので、「by…/ (ある特定の)時点までに」となっていますが、これがもし「今月中に」だったら、“within this month”が正しくなります。 “within”は、(現在を含む)期間中に起こることを表す時に用います。

前置詞に関する問題例

<問題>
次の日本語を、英語に訳しなさい。

10月12日の午前中に東京駅の丸の内口で会いましょう。

<解答例>
Let’s meet at Marunouchi gate in Tokyo station on the morning of October 12th.

<解説>
ここでは前置詞の代表格とも言える、at、on、inについて説明します。
これらの前置詞は同じような文章中で互いに入れ替わって使われることがありますが、ポイントは話し手側の「気持ち」によって使い分けられており、ニュアンスが違っている点です。
例えば問題の例では、「at Marunouchi gate in Tokyo Station/ 東京駅の丸の内口で」としましたが、これが「東京駅で」だったら“at Tokyo Station”の方が適切と言えます。 丸の内口は東京駅の「中」にあると言う気持ちが強い時は “in Tokyo Station”、東京駅を点として示す気持ちが強い時は “at Tokyo Station”となります。

また、「on the morning of October 12th/ 10月12日の午前中に」としましたが、ここで “on”を使うのは ある特定の日の午前中を指すからで、一般的な午前中を指す場合には 「I wake up at 7 o’clock in the morning every day./ 私は毎朝午前 7時に起きます。」と“in”を使います。

以下に少し整理してみましょう。

at: 「~にて、~で」など 1点を表す時に使います。
We will meet at 9 o’clock at Tokyo station./ 私たちは 10時に東京駅で会います。
Turn right at the next traffic signal./ 次の信号を右に曲がりなさい。
などのように、場所や時間の 1点を指したい場合には atを使います。

on: 「~に沿って、~の上に」など 線上や面上の状態を表す時に使います。
put something on the table/ 何かをテーブルの上に置く」、「on the 7th street/ 7番通り沿いになど、面や線の上のものに使います。 物理的な場所を表す以外にも、目的を表現するには I have to go to Osaka on business purpose./ 私はビジネスの目的で大阪へ行かなくてはならないのように使います。
時間を表す場合には 日にちを表す場合、
He will reach there on May 12th./ 彼はそこに5月12日に着く。
などと使います。 また次のような、onを使った成句表現を覚えておくと便利です。
「on the way/ 途中である」、「count on~/ ~を当てにする」、「on time/ 時間通りに」。

in: 「~の中に」など 空間やある程度の長さのある時間の中の状態を表す時に使います。
「in this month (year)/ 今月(年)中に」 や「in Chicago City」のようになります。

まとめ

時制や前置詞を正確に使うのは案外大変ですね。 それぞれ自分にとっての時間や場所が持つ意味を意識して使うようにすると、だんだん正確に使えるようになってゆきます。

多少の使い間違いがあっても気にしないで、覚えた表現をどんどん使ってみるようにしましょう。

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